2022.02.24
荏原製作所が熊本事業所に新工場を建設/デンソーがTSMC工場に事業出資へ
こんにちは。リージョナルキャリア熊本のコンサルタント、田尻です。
熊本ではTSMCの工場に関するニュースがたびたび報道されており、半導体関連の企業の動きが加速しているのを日々感じます。
そこで今回は、最近のTSMCや半導体企業関連のトピックスについてまとめました。
荏原製作所、熊本事業所に新工場設立
南関町に熊本事業所がある世界トップクラスの産業用機械メーカー、株式会社荏原製作所は2022年2月14日、3棟目となる新工場を建設すると発表しました。
株式会社
■本社:東京都
■創業:1912(大正元)年
■主要品目:ポンプ、冷熱機械、送風機、コンプレッサ・タービン、都市ごみ焼却プラント、産業廃棄物焼却プラント、真空ポンプ、CMP装置、排ガス処理装置、めっき装置
▶会社HP:https://www.ebara.co.jp/
同社の主力製品であるCMP装置、ドライ真空ポンプは世界シェア2位を誇りますが、変化のスピードが速い半導体業界において、さらなる事業拡大と顧客ニーズへの柔軟な対応を実現を図るため、新工場では開発力・生産力を1.5倍以上に拡大する予定です。
新しく施工される工場は2023年7月に着工し、2024年6月に竣工予定とされています。IoT技術を活用した生産システムの採用でDXを推進し、高効率生産ラインを確立。また、脱炭素社会に向け、環境負荷低減を考慮した生産設備とされます。
従業員数も現在の150名から1.5倍程度拡大する計画のようです。南関町や隣接する市町村の地域振興にもつながりますね。
<参考>
荏原製作所の求人情報|リージョナルキャリア熊本
TSMC工場にデンソーが事業出資へ
トヨタグループの自動車部品大手である株式会社デンソーは2022年2月15日、TSMCとソニーグループとの合併会社「ジャパン・アドバンスト・セミコンダクター・マニュファクチャリング(JASM)」に出資することを発表しました。
デンソーの出資額は約400億円でJASMの10%超の株式を取得。今後、自動車の電動化や自動運転の普及に伴い、需要増が見込まれる車載用半導体の安定調達を図る狙いがあるとみられています。
またTSMCは、建設する新工場について設備投資額を約1,800億円積み増し、約9,800億円にすると発表しました。
当初計画の回路幅の22/28nm(※)プロセスに加えて、より微細で高性能な12/16nm FinFETプロセス技術製造も担えるよう強化、加えて月間生産能力を55,000枚(300mmウェーハ)に増強する予定とされています。それに伴い、雇用も約1500人から約1700人へ拡大されるようです。
※nm(ナノメートル):半導体回路の線幅の単位。ナノは10億分の1を表す。線幅が細くなるほどチップサイズは小さくなり消費電力は減少、処理速度も速くなり性能が高い半導体となる。
県内企業の動きは
県内企業や経済団体も、情報収集や分析チームの立ち上げなど、動きが活発化しています。また製造業に限らずサービス業、小売業など、幅広い業種に波及効果がみられています。
融資、ビジネスマッチング、人材紹介、リース、住宅、物流倉庫、物流などにおいてもビジネスチャンスと捉えられ、組織強化の動きが加速しています。
現在、TSMC社の求人はIndeedやLinkdinで出ていますが、こちらに関しては新たに情報が入り次第お届けいたします。
<参考>
ITエンジニア/電気・電子・機械技術者の求人情報│リージョナルキャリア熊本
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