株式会社肥後銀行
丸山祐樹さん(仮名・営業) 31歳
自分一人の転職活動なら「不動産から銀行」という選択肢は浮かばなかった。
関東の大学を卒業後、東京の不動産会社に就職した熊本出身の丸山さん。子どもの誕生をきっかけに「地元熊本で安心して子育てしたい」と考え、転職活動を開始した。
現在は熊本県の肥後銀行で、住宅ローンを扱う営業職として活躍。「前職の知識を活かせるならそれに越したことはない。まさか銀行にそういう仕事があるとは夢にも思わなかったし、自分が地域のリーディングバンクに転職できるとは想像もできなかった」と自身の転職を振り返る。
不動産業界から銀行への転身を果たした丸山さんに、転職の経緯やUターン後の新生活について語ってもらった。
※本記事の内容は、2020年7月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで約90日間
転職前
- 業種
- 不動産
- 職種
- 営業
- 業務内容
- 首都圏における不動産売買仲介
転職後
- 業種
- 金融業
- 職種
- 営業
- 業務内容
- 住宅ローンの営業
子どもの誕生をきっかけに「地元で安心して子育てしたい」と考えるように。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
住宅ローンを取り扱う部署で営業活動を行っています。直接のお客さまはマンションや戸建住宅の購入を検討される方々で、主に銀行窓口で住宅ローン相談や契約手続きを行います。
ただ、住宅ローンのニーズが発生するのはマンションや住宅の販売現場なので、それらの物件を取り扱うハウスメーカーやマンションデベロッパーに対し、当行のローンのメリットなどをあらかじめ案内しておく活動も欠かせません。
住宅ローンは競争が激しく、金利だけ見れば当行より有利な条件を提示する会社もあります。しかし「顔を見て相談できる肥後銀行でお願いしたい」とおっしゃってくださる地域のお客さまは非常に多く、そうした声が励みになっています。
入社前のご経歴を教えてください。
高校まで熊本で過ごしましたが、大学進学を機に地元を離れました。卒業後は東京の不動産会社に就職し、マンションや戸建住宅の仲介営業をしていました。
転職のきっかけは?
子どもが生まれたことです。当時は都心に住んでいましたが「実家がある熊本のほうが安心して子育てできるんじゃないか」と考えるようになりました。同じく熊本出身の妻もその考えに賛同してくれたので、Uターンすることについては何の障害もありませんでした。
転職活動はどのように進めましたか?
最初は大手エージェントに登録していました。しかし私の場合、熊本で働きたいという思いが最初からあったので「地元の情報に強い会社を頼った方がいいのではないか」と感じるようになったのです。地域の情報や、職場の雰囲気といった詳細な情報は、やはり地元に根ざしたエージェントの方が強いですから。
そういったサービスが熊本にないかと調べるうちにリージョナルキャリア熊本の存在を知り、すぐにエントリーしました。
今の会社に決めたポイントは?
業界のこだわりは特にありませんでした。当時はまだ30歳になったばかりだったので、不動産以外の業界も見てみたいという気持ちがありましたから。
そんな希望をコンサルタントの田尻さんに伝えたところ何社か提案があり、その中の1社が肥後銀行でした。「銀行」というのはまったく想定していなかったので驚きましたね。でも住宅ローンを取り扱う営業職の募集と知り、「前職の知識を生かしながら新しいスキルを身につけられるので、ぜひチャレンジしてみたい」と思いました。
前職の知識を活かしつつ、新たな分野を経験して視野が広がった。
転職していかがでしたか?
肥後銀行は中途入行がそれほど多くなく、40人程度が所属する同じ部署内にも数名しかいないと思います。それでも教育体制はしっかりしており、周囲の先輩たちは私の細かい質問に嫌な顔一つせず、丁寧に教えてくれます。おかげで、銀行業務はまったくの未経験だったにもかかわらず、ずいぶん知識が身についてきました。入行4か月目の今では、一人でハウスメーカーなどに営業に出向いています。
生活面での変化はいかがですか?
現在は職場から電車で40分ほどの熊本市近郊のベッドタウンに住んでいます。部屋の窓を開けると緑が広がっていて気持ちがいいですよ。
以前は残業続きで子どもと関わる時間がなかなか持てず、寝顔しか見られないような生活でしたが、今は帰宅後に一緒に入浴することもできます。家族そろって過ごす時間が本当に増えましたね。
一方で給料は前職とほとんど変わっていません。熊本は東京に比べ、家賃をはじめとした物価が安いので、生活にゆとりが生まれたような気がします。
仕事上の課題や現在取り組んでいる事はありますか?
「銀行というのは、定年までずっと勉強だよ」。これは面接のときに人事の方から言われた言葉です。この言葉通り、銀行業務は常に知識を更新していかないと務まらないと感じています。現在も簿記や証券外務員試験などの受験に向けて勉強に取り組んでいるところです。
転職してよかったと思うことは?
前職のスキルを活かしながらも、これまで経験のない業務を通じて視野や仕事の幅を広げられるので、毎日新鮮な気持ちで仕事に取り組めています。
プライベートでは、やはり家族と過ごす時間が増えたことが一番ですね。休みの日には阿蘇へドライブに出かけたり、それぞれの実家の両親に孫の顔を見せに行ったり。孫を抱く両親のうれしそうな表情を見ていると、「熊本に戻ってよかったな」とつくづく感じます。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
「転職支援会社のエントリーはいろいろなヒアリングを受けるのが面倒…」という人もいるようですが、一歩踏み出せば、新しい可能性が開けるかもしれません。私自身、もし一人で活動をしていたら「銀行」への転職は浮かんでこなかったでしょう。新たな選択肢を見出すためにも、ぜひエリアの情報に強い転職支援会社に相談してみてはどうでしょうか。