2024.04.04
【キャリアアップコラム Vol.30】適正な応募社数は何社?
こんにちは。リージョナルキャリア熊本のコンサルタント、桝永です。
転職面談をしていると「とにかく片っ端から応募している」という方とお会いすることがあるのですが、ただ、そのようにおっしゃる方の転職活動は、上手く行っていないことが多いようです。
「東京と比べると、熊本は企業が少ないので、可能性がある会社には全て応募しています。」
「志望度の高い企業に応募する前に、練習も兼ねてエントリーしています。」
「書類選考通過率は10~20%くらい(※)なので、とにかく多く応募しましょうと、担当コンサルタントから言われたので...。」
など、それぞれ理由はあるようです。しかし、応募社数が増えると
面接に向けた事前準備(業界・企業・仕事内容の理解)が疎かになる
⇒ 面接日程調整も難しくなり、回答が遅れ、企業側に与える印象も悪くなる
⇒ 結果うまくいかない(理由はこれだけではないでしょうが...)
となるわけです。
(※ちなみに当社書類選考通過率は68%です。)
では、同時に進められる適正な応募社数は何社なのでしょうか?
私が考えるのは最大3社です。
選考プロセスは「書類選考→面接(WEB)→適性検査→面接(対面)」と進みます。応募書類のブラッシュアップ、適性検査対策、毎週1~2社の面接...。平均的な選考期間1~2カ月の間、転職活動以外に身動きが取れなくなります。加えて、大手メーカーになれば、企業オリジナルのエントリーシートの提出も求められます。
3社以上になると準備不足が露呈して残念な結果となり、「ちゃんと準備して臨めばよかった」と不完全燃焼で終わってしまう可能性があるのです。
転職活動の目的は、面接をこなすことではなく、自分に合った企業を探すことなので、準備時間をしっかり確保できる企業数に絞ることをおススメしています。
一方、現職も忙しく、転職活動に思い切り時間を割けないので、1社ずつ受けたいという方もいらっしゃいます。
その場合、入社したい企業が明確であれば全く問題ないと思います。
ただ、志望度が低い企業であっても、選考を通じて志望順位が上がることは珍しくありません。その逆もまた然り。志望度が高い企業だったが面接官の印象などで下がることもよくあることです。
また、内定が出たとしても1社しか受けていないため、もっと他に良い会社があるのではないか?と決断できない方もいらっしゃいます。
そのためにも、比較検討ができるように2~3社を同時に進めることが必要かもしれません。
もう一つ大切な観点があります。
各社の最終面接やオファー面談が、同じタイミングになるよう調整することです。
企業によって選考回数や選考スピードは違います。複数企業に応募する際、1人(または1社)の採用コンサルタントに任せて転職活動する場合は、進捗管理をしてくれると思います。
しかし、複数の紹介会社を利用したり、リファラル・直接応募など応募ルートが複数あったりする場合は、ご自身で全体管理をして足並みを揃える必要がありますが、これも応募する企業が多いほど難しくなります。
適正な応募社数は、候補者の年齢・経験・実績・状況・志向によって進め方は異なります。信頼できる採用コンサルタントを見つけ、相談してみることをお勧めします。