2023.07.06
【キャリアアップコラム Vol.22】「連続スペシャリスト」というキャリア
こんにちは。リージョナルキャリア熊本のコンサルタント、桝永です。
日本全体の共通課題でもありますが、特に地方では、少子高齢化に伴う市場の縮小、外部環境の変化などの影響から、既存事業のみを粛々と続けていくだけでは、業績を維持・発展させるのは困難であることは容易に想像できます。
弊社が運営するメディア「ココクマ 」では、熊本を代表する企業の経営者約90名のインタビューを掲載しています。
取材を通して最近感じるのは、多くの地場企業が、新規事業へのチャレンジ、M&A、海外展開などあらゆる手段を模索されているということです。こうしたお話を通して、私も危機感をひしひしと感じる、今日この頃です。
ただ、新しいチャレンジを成功させることは容易ではありません。
経営においては「選択と集中」が大事、と言われるように、何かの分野でしっかりとした強みをつくることと、新たなチャレンジを行うことは両立しづらいものです。
このような変化へ適応する企業の取り組みは、実は、個人のキャリア戦略においても当てはめることができます。
従来は、一つの専門性を追求し、その道のプロになれば定年まで安定した雇用が保証されていました。しかし現在は、人生100年時代が叫ばれ、定年延長はすれど終身雇用制度は終焉を迎えつつあるなかで、副業やフリーランスなど働き方が多様化している時代です。
個人としては今後、どのようなキャリアプランを描くべきなのでしょうか。
ベストセラーとなった「LIFE SHIFT」の著者、リンダ・グラットン教授は、本の中で「連続スペシャリスト」という考え方を提唱しています。
これまでは専門性を極めるスペシャリストか、広く浅く汎用的な技能を備えるゼネラリストかの二者択一のキャリアだったものが、複数の専門性を連続的に獲得していくキャリア戦略が、これからの時代には必要であると提案しています。
一つの専門性をとことん追及するよりも、そこそこの専門性をいくつか掛け算したほうが、オリジナリティが出しやすく、その人の市場価値が続く、ということです。
実は、地方企業の特徴として、首都圏の大企業と比べると仕事が細分化されていないために個人の専門性を横に拡げるチャンスが多い、ということがあります。
たとえば営業経験を活かして広報や採用の仕事を任せてもらえるチャンスを得られたり、外国語が話せるために未経験でも海外拠点とのやりとりを任せてもらえたり、という機会も比較的得やすいでしょう。
こうした企業においては、自身がこれまで培ってきた経験を社内に還元しつつも、少し異なる領域の経験をするチャンスを得て、自身のキャリアのユニークさを築き、掛け合わせによる強みづくりに繋げていくことが可能になるのです。
人も会社も、中長期では自分の専門性が陳腐化してしまうかも、というリスクを理解しつつも、目の前の仕事や自身の慣れ親しんだ専門領域にしがみついてしまうということがよくあるものです。
しかし、そこから一歩抜け出して、これまでの職種にこだわりすぎず「自身の専門性は変え続ける必要があるもの」という認識のもと、少し視点を広げて、仕事の選択肢を考えてみるというのもよいのではないでしょうか。
地方には、そうしたチャンスが用意されている企業が多くあります。リージョナルキャリア熊本では、熊本での転職をお考えの方に向けて、平日(17:00~/18:30~/20:00~)と毎週土曜日に個別の転職相談会を実施しております。
今すぐの転職ではない方や情報収集段階の方も多数ご相談いただいておりますので、下記リンクからお気軽にご予約ください。
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