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「正しい情報で人々に安心を。楽しさと感動で熊本を明るく。」を実践。

株式会社熊本放送
代表取締役社長 坂口 洋一朗

更新日:2025年10月22日

熊本市出身。熊本大学法文学部卒。1982年熊本放送入社。2018年取締役放送本部長兼報道制作局長兼ライブラリー部長、19年取締役放送本部長兼報道制作局長、21年常務取締役放送本部長、22年常務取締役業務本部長を経て、23年4月に代表取締役社長就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

70周年を迎えた熊本放送の目指す姿。

RKK熊本放送は1953年に熊本初の民間ラジオ局として誕生し、1959年にはテレビ放送を開始しました。

2023年、開局70周年を迎えた節目の年に新たな企業ブランドロゴを発表し、「一歩、外へ、踏み出す力を。その勇気で新しい未来が見えてくる。」という想いを込めました。

熊本は他地域と比較して自社制作番組やイベントが多い地域と言えます。他局との競争が激しい土地でもあるため、特色を打ち出していく必要があります。

平日夕方の「NEWSゲツキン」や水曜ゴールデンの「週刊山崎くん」「水曜だけど土曜の番組」など、自社制作の独自コンテンツにも力を注ぎ、熊本県内で唯一、週1回3時間のゴールデンタイムローカル枠を持つなど、地域で存在感を発揮しています。

熊本の価値ある情報を日本、世界へ発信。

私は2023年4月に社長に就任しましたが、まずは本業でしっかり利益を出すことを軸にしています。そのためには、やはりコンテンツの強化が必要不可欠です。

熊本ならではの魅力的な情報を、日本全国、さらには世界に届けることを目指しています。

TBS系列の朝の情報番組「THE TIME」での中継発信は全国の系列局が羨やむほどで、TSMCの進出や地元の話題など、豊富な素材があります。

また、インターネットを活用した情報発信にも注力しており、JNN系列の「NEWS DIG」や自社サイトから、これまでの時間枠に縛られないタイムリーな情報発信が可能になりました。

さらに、上智大学との共同授業などを通じ、若い感性やトレンドを取り入れ、地域メディアとして進化していきたいと考えています。

意見を言える職場環境で楽しみながら働く。

番組制作においては、まず私たち自身が楽しむことを大切にしています。作り手が面白さや感動を感じなければ、視聴者にもそれは届きません。

日々の放送がマンネリ化しないよう、社内では「気持ちのリセット」を意識し、新鮮な視点で臨んでいます。

また、放送はチームワークが命。担当を越えてお互いに気づきを共有し、ミスを未然に防ぐ風土を大切にしています。

意見を言いやすい環境づくりにも力を入れており、「逆命利君」の精神でトップにも正論をぶつけられる職場文化を守ります。これは私自身、入社以来40年貫いてきた姿勢です。

報道機関としての使命を果たし、フェイクニュースが溢れる時代でも正しい情報を迅速かつ的確に届けるため、平時から緊急時対応の訓練に努めています。

視聴者の声を大事にし、「楽しさと感動」を提供。

RKK熊本放送の魅力は、地域密着の強みと独自性のあるコンテンツにあります。

熊本の旬な情報を生で届ける中継や、地元の人々が日常的に話題にする番組は地域メディアならではの価値です。

視聴者からの「面白かった」「笑った」という声は制作陣の大きな励みとなり、社内に活気を生み出します。

また、イベントや展示会の企画も多彩で、アートから音楽、体験型コンテンツまで幅広く展開し、県民の生活に「楽しさと感動」を提供しています。

さらに、社内は風通しの良い人間関係が根付いており、自由に意見を交わせる社風が魅力的な番組作りと持続的な成長を支えています。

多様な人材と働きやすさで未来を築く。

採用は新卒を中心としつつも、近年は中途採用にも力を入れています。報道記者や営業職だけでなく、放送技術者やITエンジニアなども積極的に迎え入れる方針です。

RKKの仕事は県知事や市長、有名スポーツ選手など、普段なかなか会えない人々と直接接する機会に恵まれています。その環境を楽しめる人にとっては大きな魅力です。

一方で、人と接する機会が多い分、精神的なタフさも必要です。繊細な感性を持ちながらも、困難にへこたれないハートを兼ね備えた人材を求めています。

加えて、「えるぼし認定」や熊本市子育て支援優良企業を取得するなど、男女問わず働きやすい職場づくりも推進中。今後は女性管理職や経営幹部の登用も視野に入れ、多様性と活力ある組織を目指しています。

正しい情報を伝えることこそ、報道機関の社会的使命。

RKKは「正しい情報で人々に安心を。楽しさと感動で熊本を明るく。」というパーパスを掲げ、報道機関としての社会的使命を全うしています。

災害時には現場にいち早く駆けつけ、正確な情報を届けることで県民の安全を守ります。

SNSやネットメディアが普及する今でもテレビ放送の一次情報は信頼性が高く、各所で引用される存在です。

こうした役割を果たすため、緊急時対応の訓練や体制整備にも余念がありません。

70周年を機に過去の歩みを礎としながら、地域と共に未来へ踏み出す決意を新たにしています。

編集後記

チーフコンサルタント
田尻 由美子

坂口社長の言葉からは、70年の歴史を背負いながらも常に前を向き挑戦を続ける姿勢が伝わってきました。

地域密着のコンテンツ制作や大型イベントは熊本の暮らしに彩りを加え、私たちの楽しみとなっています。

加えて、社内文化の柔軟さと誰もが意見を交わせる風通しの良さは、RKKの強さの源泉なのだと感じました。

放送という枠を超え、熊本の価値を発信する取り組みは、地域メディアの新たな可能性を示しているといえるでしょう。

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