株式会社同仁化学研究所
村上唯さん(仮名・海外マーケティング) 38歳
半ばあきらめていた熊本へのUターン。コンサルタントの支援で希望の転職を実現。
高校を卒業後、20年近く県外で暮らしていた村上さん。いつかは地元である九州へ帰りたいと考えていたものの、「熊本の企業・求人は限られており、自身の経験を活かせる場は多くないだろう」と、熊本へのUターンは半ばあきらめていたという。
そんな折、知人の勧めもあってリージョナルキャリア熊本が開催していたオンラインのUターン転職相談会へ、情報収集もかねて参加。
担当コンサルタントと話を進める中でタイミングよく現在の企業に出会い、諦めかけていた熊本へのUターンを実現させた村上さんの転職ストーリーを伺った。
※本記事の内容は、2024年10月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで70日間
転職前
- 業種
- 医薬品・医療機器メーカー
- 職種
- 営業サポート・マーケティング(海外)
- 業務内容
- 海外拠点への製品・学術情報提供など
転職後
- 業種
- 研究用試薬メーカー
- 職種
- 営業サポート・マーケティング(海外)
- 業務内容
- 海外における試薬の販売・マーケティング活動
相談会への参加をきっかけにUターン転職が現実的に。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
当社の試薬を取り扱っている海外の販売代理店のサポート・管理業務を担当しています。主に海外・アジア地域を担当し、販売代理店からの製品に関する問い合わせ対応、製品の紹介、資料作成、受注・売上管理、そのほか販促活動施策などを行っています。
入社前のご経歴を教えてください。
大学進学から熊本を離れ、大学院を卒業後は食品原料・化粧品原料などを輸入販売する商社で学術情報・規制情報の収集やマーケティング業務に従事していました。
前職は医薬品・医療機器を扱うメーカーの海外事業部で営業サポート・マーケティング業務を担当し、製品関連分野の学術情報・規制情報の収集、学会・展示会の出展対応、セミナーの開催、海外拠点の営業スタッフへのトレーニングなどを行っていました。
転職のきっかけは?
新卒で入社した会社は東京勤務でしたが、都会でずっと働き続けるイメージがあまり持てず、「いつか熊本・九州で働きたい」という想いが常にありました。
そのため、2社目は大阪の企業へ転職し、徐々に九州へ近づいていきました(笑)。そこで3年ほど勤務した頃、コロナ禍が発生。地元である熊本へなかなか帰省できない状態が続いたこともあり、いよいよ熊本・九州へ帰ろうと考え始めました。
転職活動はどのように進めましたか?
「熊本には希望に合う求人はないだろう」と最初から諦めていたため、それまで本格的に転職活動をしたことはなく、当初は福岡での転職も検討していました。
その際、知人がリージョナルキャリア福岡を利用してUターンを実現したという話を聞きました。リージョナルキャリアのサイトを見ると熊本にも拠点があることを知り、週末にオンライン相談会を実施していたため早速申し込むことにしました。
はじめは軽い気持ちで参加しましたが、担当コンサルタントが丁寧にヒアリングをしてくださり、すぐに具体的な求人情報を提供していただきました。「もしかしたら熊本で転職できるのではないか」と前向きになったのを覚えています。
相談会に参加した後は、その他のサービスや求人サイトは利用せず、紹介していただいた企業に集中して転職活動を進めました。
今の会社に決めたポイントは?
メーカーでの仕事に面白みを感じていましたし、当社であれば、これまでの生物系分野での知識や経験を少なからず活かせると感じたからです。また、海外展開をしていたので、語学力が活かせる点も希望とマッチしていました。
その他の求人だとこれまでの経験と少し離れている部分もあり、あまり仕事のイメージが持てないという不安がありました。担当コンサルタントからも「経験や希望を踏まえると、熊本でもっともマッチする企業」と言われたため、応募も現職の1本に専念して進めました。
熊本で働くことで、QOL(Quality of Life)の向上を実感。
転職していかがですか?
これまで携わっていた分野とは少し異なるため新たなチャレンジでもありますが、大変な反面、楽しさも感じています。新しい出会いも多く、新たな知識を得るのは面白いですね。
ただ、会社や製品のことで不慣れな部分が多いため、不明点があればすぐに聞くようにしています。
転職して良かったと思うことは?
地元でもあり、暮らしたかった熊本で働けることが何より良かったです。高校生の時以来の熊本生活で、新鮮な気持ちで熊本にいる友人とも会えるようになりましたし、食べ物も美味しいです。
東京や大阪ではどこに行っても人が多く、出かけたら気疲れして帰る・・・ということもありました。熊本はそれほど人混みもなく、自然が豊かで落ち着く場所もあるため、全体的な満足度は高いですね。
困っていることや課題はありますか?
これまでとは分野が異なる上、製品数も多いので難しさを感じることはあります。専門知識がまだまだ足りていないので、製品に関する資料を見たり、実際に製品を開発された方に聞いて情報を集めたりと、日々勉強です。
ダイレクトに製品に関する確認ができ、詳細を知ることができるのは、やはりメーカーならではの良さだと感じています。
生活面の変化はありましたか?
熊本にUターンして車の免許を取得し、自家用車を購入して車の運転をするようになったのは大きな変化ですね。車通勤のため最初は不安でしたが、少しずつ運転にも慣れてきました。
通勤時は渋滞もありますが、東京の満員電車に比べたら楽だと思います。残業も少ないので、環境が変わった中でも少しずつ自分のペースを作っているところです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
いまの時代は熊本まで足を運ばなくても、オンラインでさまざまな情報を得られます。また、気軽に参加できる相談の場が設けられているため、転職活動をする側にとっては非常にありがたいと感じました。
ですから、転職の時期やタイミングに関わらず、まずはコンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。熊本に関するリアルな情報を得ることで、転職に対するハードルが下がり、一歩前に進めるかもしれません。