株式会社RKKCS
坂本大輔さん(仮名・システムエンジニア) 27歳
結婚を機にUターン。将来のことを考えて、熊本での新生活を選択。
坂本さんはIT企業で働くインフラエンジニア。大学卒業後は滋賀で3年間働いていたが、熊本在住のパートナーと結婚することになり、熊本への移住・転職を決断した。
ところが当初に相談していた大手転職支援会社からすすめられるのは、熊本ではなく、福岡の企業ばかり。業を煮やした坂本さんは、活路を求めてリージョナルキャリア熊本へ相談。すると、届いた求人は坂本さんに希望に"刺さる"ものばかりだったという。
現在の会社はそのときに紹介された中の1社だったが、ネット上には気になる口コミも書き込まれていたため、坂本さんは一緒に働くことになる上司との面談を要望。
「話を聞いてみたら、不安も解消できた。ネットの口コミに惑わされてはいけないと痛感した」と振り返る坂本さんに、転職体験談を伺った。
※本記事の内容は、2022年1月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで60日間
転職前
- 業種
- IT・ソフトウェア
- 職種
- SE
- 業務内容
- 交通系システムの サーバー構築・ソフトウェア設計
転職後
- 業種
- IT・ソフトウェア
- 職種
- SE
- 業務内容
- 地方自治体向けシステムのインフラ設計・運用保守
仕事は楽しかったが、地元から遠く離れた場所で人生を送るイメージがわかなかった。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
熊本の地場では大手のシステム会社で、インフラエンジニアとして働いています。地方自治体向けシステムのインフラ設計・運用保守を担当。システムを開発する上での基盤となるサーバーやネットワークといったインフラの設置や構築、維持管理などを手掛けています。
入社前のご経歴を教えてください。
出身は長崎ですが、熊本の大学に進学し、大学院まで含めた6年間を熊本で過ごしました。卒業後は大手精密機器メーカーグループのソフトウェア企業に就職し、滋賀県の拠点に配属。会社の寮で暮らしながら、交通系のシステムを担当していました。具体的な業務内容はサーバー構築やソフトウェア設計です。
転職のきっかけは?
今回動いたきっかけは、結婚です。結婚前は私は滋賀、パートナーは熊本と、離れて暮らしていたのですが、結婚にあたって私が熊本に転居することになりました。
正直、悩んだところはありました。仕事は楽しかったですし、福利厚生もよくて、やりがいを感じていたので。でも10年先、20年先を考えると、私自身九州出身ですし、このまま関西で過ごしていっていいのだろうかという気持ちになったんです。子育てや親のことなど、先々のことをいろいろ考えた結果、熊本が一番良いと考えました。
転職活動はどのように進めましたか?
3月で会社を辞めると決めたので、その前年の9月から、大手の転職サイトを見始めました。転職支援会社にも登録してみましたが、なかなか私の要望を聞いてくれなくて、進展はありませんでした。熊本を希望しているのに、提案してくるのは福岡の会社ばかりだったんですよね。支援会社のおすすめばかり紹介されている感じで、しかも1日に何十件もメールがくるので、それをさばくのもきつくて、最後の方はうんざりしていました。
もっと他に、私の希望をちゃんと聞いてくれる転職支援会社はないだろうか?と考えていたら、リージョナルキャリア熊本からオファーメールが届いたので、連絡をとってみたんです。すぐにオンラインで面談してもらって、届いた求人が刺さるものばかりだったので「この会社にしよう!」と思いました。熊本の会社であることはもちろん、前職の経験を活かせそうな職種ばかりでした。IT業界といっても幅広いので、そこはとても大事なポイントでしたね。結局、リージョナルキャリア熊本からは6社紹介してもらい、そのなかには大手企業も含まれていました。
今の会社に決めたポイントは?
一番のポイントは、仕事内容が、私のやりたいことと合致していたことです。具体的には、プログラムをさわるエンジニアというよりも、前職で興味を持ったこともあり、インフラエンジニアをやってみたかったんです。また、私からコンサルタントを通じてお願いをしまして、実際に一緒に働くことになる上司との面談の機会を設けてもらいました。そこでは選考面接の場では聞きにくいような気になる点がについていろいろと質問をさせてもらいました。
実はRKKCS社について、ネット上「不夜城」など労働環境について気になる口コミを見かけたので、実際のところを確かめてみたかったのです。すると「それはだいぶ前の情報で、ここ数年で改善されていて、今は原則として20時までに帰らないといけなくなっているので、そこは約束できる」と、はっきり答えてくれたので、安心しました。その方は現在の上司なんですが、気さくな人柄も決め手になりましたね。
なぜそのような面談を要望したのですか?
採用面接は、私は“聞かれる立場”じゃないですか。私が気になることがあっても、なかなか面接の場では聞くことができませんでした。また後々で気になったこともあったので、面談を希望しました。
そのとき悩んでいたのは、ワークライフバランスの部分でした。ネット上では「不夜城」など労働環境について気になる口コミもあったので、そこがけっこう不安で、確かめてみたかったんです。そうしたら、「それはだいぶ前の情報で、ここ数年で改善されていて、今は原則として20時までに帰らないといけなくなっているので、そこは約束できる」と、はっきり答えてくれたので、安心しました。その方は現在の上司なんですが、気さくな人柄も決め手になりましたね。
ワークライフバランスも問題なし。時間にゆとりができ、ゴルフが趣味に。
転職していかがですか?
なんだかんだいって私はエンジニアとしてのキャリアが3年しかありませんでしたので、研修からスタートしました。システム開発について、がんがん勉強させてもらいましたが、とても楽しかったです。プログラムを書くことが嫌いというわけではないので。研修は新人と中途をあわせて30人ほどと一緒に受けたので、心強かったですし、仲間とのコミュニケーションも深まりました。
転職して良かったと思うことは?
熊本で働けるようになったことです。妻の実家が近いし、私の実家がある長崎にもすぐ帰れます。大学時代を熊本で過ごしたので、その頃の友人もたくさんいますしね。熊本の街をドライブしていると、「戻ってきたんだなぁ」と嬉しくなります。プライベートは充実したと思います。
仕事の面では、今の会社は勉強をさせてくれる機会も多いので、技術者として成長できる環境だと感じています。上司がいつも「受けたい研修があったら行っていいからね」と声をかけてくれるので、ありがたいです。
妻も結婚前から勤めていた仕事を辞めずに済んだことが大きいですね。経済的にもゆとりができましたし、これから子育てをするにも、支えてくれる人が身近にいるので安心です。
困っていることや課題はありますか?
転職した後に一番つらかったのは、急に知り合いが少なくなったので、寂しかったことです。3か月くらいで馴染んできたんですが、会社の同僚と仲良くなるまでは孤独感がありましたね。コロナ禍だったから、ということもあると思います。飲み会などの親睦の場が一切なかったのもしんどかったですね。
生活面の変化はありましたか?
会社が熊本駅の隣にできた再開発ビルにあるんですが、会社から近いところに住みたかったので、駅から徒歩10分の賃貸マンションに住んでいます。前職時代は会社の寮暮らしだったので、生活は大きく変わりましたね。前職の寮は食事が出なかったし、夜遅くまで働くとコンビニやスーパーで食事を済ませることも多かったです。今は早く帰る日を作って、私が夕食を作ることもあります。手づくりのご飯はやっぱりおいしいですね。
転職して新しい趣味もできました。社内のゴルフ部に誘われて入ったんですよ。帰宅後に週2回程ゴルフの練習に行き、ゴルフ場にも月1回程のペースで行っています。熊本は阿蘇をはじめ、いいゴルフ場がたくさんあるんですよ。近い場所だと、車で30分くらいで行けるゴルフ場もあります。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
私は、九州に戻りたい、そして結婚という、明確な理由がありました。だから前向きに活動できたんだと思います。転職したいと思うはっきりした理由があるなら、迷う必要はないと思います。もちろん、不安はありました。一番は、「次に入った会社がすごくしんどい職場だったらどうしよう」ということ。IT業界にはまだまだハードな職場も多いですからね。私の場合、そんな不安を入社前の面談で取り払えたのが大きかったです。
私の不安をくんでくれて、面談という解決の場を設けてくれた会社と、パイプ役になってくれたリージョナルキャリア熊本にはすごく感謝しています。そういう親身になってくれる転職支援会社を選ぶことも、転職活動で成功するポイントだと思います。ネットの情報に惑わされたらいけないということも痛感しました。