転職成功者インタビュー

ハイコムウォーター株式会社
鎌田真吾さん(営業マネージャー) 32歳

子どものため、自分のために。転勤族から卒業し、新たな仕事に挑戦。

現在は熊本でミネラルウォーターの営業マネージャーとして活躍している鎌田真吾さん。しかし、1年ほど前までは全国展開の大型スポーツ量販店に勤めていた。与えられていた役割は、新店舗の立ち上げ。

市場調査や品揃えの検討から任され、店を軌道に乗せたら、また次の土地へ移動する。そんなキャリアを繰り返すうちに、「そろそろ、1つの地域に腰を落ち着けたい」という思いが芽生えるようになったという。

最も赴任期間が長く、愛着を感じていた熊本での定住を決意。しかし、選んだ仕事はもともと希望していた販売職ではなく、営業職だった。その理由は、「自分のテーマにあう仕事だったから」。

経験のある専門職にこだわるのではなく、自分なりのテーマで選ぶことによって転職に成功した鎌田さんにお話をうかがった。

(※本記事の内容は、2015年1月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで44日間

転職前

業種
全国展開の大型スポーツ量販店
職種
セールスマネージャー
業務内容
新店舗の立ち上げ

転職後

業種
ナチュラルミネラルウォーターの宅配事業
職種
営業マネージャー
業務内容
法人向けと個人向けの営業

働きながらの転職活動を断念。妻の実家で、仕事探しに専念。

現在のお仕事はどんな内容ですか。

阿蘇山の地下から採取した天然のミネラルウォーターを宅配する会社で、法人向けと個人向け、2種類の営業をしています。法人に対しては、グループ会社の取引先や病院などを訪問し、商品をご案内しています。個人営業では、ショッピングセンターやイベント会場で試飲コーナーを作り、個人のお客さまに直接アプローチをしています。

入社前のご経歴を教えてください。

全国展開する大型スポーツ量販店で働いていました。新卒で入社し、販売職からスタート。その後、「新店舗の立ち上げ専門」のスタッフとなり、3店舗のオープニングに携わりました。

新店舗ができる前に現地に赴き、その地域の特性を調べた上で、商品の品揃えや店内レイアウトの検討、スタッフの採用・育成などを一手に担う仕事です。最終的にはセールスマネージャーという、販売全体の責任者を任されていました。

転職のきっかけは?

きっかけは2つあります。元々私の仕事は新店舗の立ち上げ専門だったので、その地域になじみ、良さがやっとわかった頃に転勤、その繰り返しでした。熊本にも6年住んでいましたし、妻の実家もあったので、すごく住みやすいと思っていました。

ところが、佐賀に転勤になってしまったのです。そのときに、「そろそろ1つの地域で腰を落ち着けて働いてみたい」という気持ちが湧いてきました。

もう1つのきっかけは、家族のこと。3歳と1歳の子どもがおり、これから幼稚園、小学校と、子どもたちが成長していく上でも、1つの地域に腰を落ち着けて生活したほうがいいのでは、と夫婦で話すようになりました。それが熊本ならいちばんいい、と。熊本だと妻の両親もいますし、子育ての面でも助かりますからね。

転職活動はどのように進めましたか?

最初は、佐賀で働きながらインターネットの転職サイトに登録し、活動しようと考えていました。しかし、佐賀から熊本へ面接に行くのは難しく、なかなか活動が進みませんでした。それで、思い切って会社をやめました。本格的に転職活動を始めたのはそれからです。

会社を辞めることに不安はありませんでしたか?

正直、めちゃくちゃありましたよ(笑)。辞める前は「なんとかなるだろう」と楽観的だったのですが、実際に辞めてみると、急に不安が襲ってきました。しかし、今の仕事や生活に踏ん切りをつけないと前へ進めないとも思いました。転職活動もしづらかったですし。

だから、会社を辞めて、先に家族と熊本へ移り住みました。最初は妻の実家でお世話になりながら、仕事を探しました。かなりプレッシャーを感じていたので「早く見つけないと」という気持ちと、「急ぎすぎると、いい職場と巡り会えないかも」という気持ちがせめぎあっていました。

熊本ではどんな活動を?

インターネットでの応募に加えて、ハローワークにも足を運び、いろいろな会社を積極的に受けました。営業職だと、求人の数はかなりありました。6社の面接を受けて、そのうち数社から内定をもらいました。

しかし、入社を決めることはなかなかできませんでした。給与面ももちろんですが、一番大きな理由は、内定をもらった会社の仕事にやりがいが見つけられなかったことです。「やりがいのある仕事がしたい」を第一に考えていましたから。

今の会社に決めたポイントは?

今まで新店舗を立ち上げる仕事をしてきたので、「ミネラルウォーター事業を立ち上げる」という仕事に、自分のこれまでの経験を活かせると思ったからです。そして、何より「今から始める」ということに、やりがいを感じました。

また、「熊本の自慢ができる仕事がしたい」「地域貢献できる仕事がしたい」という希望も持っていたので、阿蘇のおいしい天然水をPRする仕事は自分にぴったりだと思いました。

もう1つは、面接で役員と話をして、グッときたのです。面接の場でも、「お客さま第一」「現場第一」「人を大切にしていること」が伝わってきて、この会社なら自分の力も活かせそうだと思いました。

未熟な自分を辛抱強く見守ってくれた会社。面接での印象は間違いではなかった。

転職していかがでしたか?

入社後は、福岡に1ヵ月、東京へ1ヵ月、研修に行きました。その研修で、試飲販売などのノウハウを学べたので、助かりましたね。しかし、最初は不安だらけでした。以前やっていた販売職は、お客さまが来てくれるのを待っていればよかったのですが、営業職は自分からお客さまの元へ行く必要があります。これまでとはまったく違います。

実際に1人で営業を始めた当初は苦労しました。しかし、経営陣が辛抱強く見守ってくれたので、ありがたかったです。そういった意味でも、私の選択は間違いではなかったと思いましたね。

失敗もしましたが、最初は私しかいない状況でしたし、とにかく自分で開拓しないと前へ進めなかったので、チャレンジを続けました。そのうちに結果も出て、入社して6ヶ月目に1名、1年後には2名の部下が入社しました。

現在は4名体制の営業部でマネージャーを任されています。ようやくノウハウが固まってきたので、今後どう拡大していこうかと考えているところです。

生活面での変化はいかがですか?

以前は、朝出勤があったり昼出勤があったりと、勤務時間が不定期でした。しかし、今は毎日ほぼ決まった時間に帰宅できるようになりましたね。

住まいは、熊本に来た1年後に、妻の実家近くにあるマンションに引っ越しました。子どもが体調不良の時などはすぐに実家に頼ることができるので、妻は喜んでいますね。

困っていることや課題はありますか?

特にないですね。今年の春から子どもが幼稚園に行くことが決まったので、しっかりがんばって、収入を増やしていきたいと思っているところです。そのためにも、もっともっと事業の収益を上げることが必要と感じています。

転職してよかったと思うことは?

1つの場所に腰を落ち着けるのは、仕事の面でもいいと感じています。いろいろな繋がりができますし、地域ならではの繋がりによって助けられることも多々あります。何より、自分のやったことが積み上がっていく実感を持てるのはうれしいものです。

熊本も、都会すぎず、田舎すぎず、とても住みやすいですね。少しドライブすれば自然が豊かで、阿蘇など、自慢できるところがたくさんあります。人も温かいですしね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私の場合、長く販売を経験していたので、最初は販売職を希望していました。しかし、探してみると求人があまりなくて、選択肢を広げました。

大事なのは、自分なりのテーマを決めておくことだと思いますね。私の場合、「やりがいがある」「経験を活かせる」「熊本の自慢できるもので勝負する」というテーマを決めていたので、今の仕事を選ぶことができたのです。職種ではなく、テーマから探したほうが、選択肢も広がると思います。

初めての業界や仕事でも、やれば知識やスキルは身につくものだし、志があればできるものですよ。また、面接では正直に、ストレートに自分の思いを伝えること。そうすればミスマッチも防げるのではないでしょうか。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
桝永 健夫

鎌田さんの第一印象は、落ち着いた雰囲気の中にもエネルギー溢れる方。仕事選びの方向性は定まっていませんでしたが、地域や社会に貢献したいという唯一明確だったキーワードから、現職を紹介させていただきました。

選考とは関係のないところでもきっちり細かく対応される所を垣間見られたことで、私たちもさらに自信を持ってご推薦することができました。

入社後も年賀状をいただいたり、担当されているウォーターサーバーを購入させてもらったり、今でもお付き合いがあります。

ご本人も活躍されていて、1年で昇進されたようです。採用されたハイコム社の副社長からも大変感謝された嬉しい転職支援でした。

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