株式会社山内本店
緒方陽一さん(仮名・コールセンター責任者) 38歳
熊本の生活にこだわりながら専門性を磨き上げる。
緒方陽一さん(仮名)は大学卒業後、一貫して通信販売の分野に携わり、DMやホームページの企画・制作、コールセンター運営などの業務を担当してきた通販のプロフェッショナル。
一方で生活の場所は生まれ故郷である熊本にこだわり、勤務する会社も地場企業に絞りこみ、昨年8月に創業以来261年続く老舗味噌・醤油メーカーである山内本店へ転職を果たした。
自身の専門性を磨きつつ、同時に家族や周囲の人たちとの生活やつながりを大切にしてきた緒方さんはどのように転職活動を行い、キャリアを構築してきたのか。転職の経緯をうかがった。
(※本記事の内容は、2014年5月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで322日間
転職前
- 業種
- 通販事業(健康食品)
- 職種
- 営業企画
- 業務内容
- コンタクトセンターでの統計分析、企画業務。 コールセンター人員配置等のナレッジ部門管理。
転職後
- 業種
- 食品(味噌・醤油)メーカー
- 職種
- コールセンター責任者
- 業務内容
- 注文受付や、通信販売のDM制作などご注文をいただくための仕掛けづくりを担当。
「地場で頑張っている通販の会社」で自分の力を発揮したい
現在のお仕事について教えて下さい。
味噌や醤油などの食品販売を行っている山内本店で、コールセンターの責任者としてお客さまからの注文受付や、通信販売のDM制作などご注文をいただくための仕掛けづくりを担当しています。
新聞などに「お試しセット」の広告を出稿し、それを見てご注文された方がさらに継続してご注文してくださるよう、お客さまにご満足していただくための取り組みを行っています。
入社前はどんなお仕事をされていましたか。
大学卒業後、最初は化粧品メーカーに勤務し、通信販売用のDM制作やホームページ制作を担当したほか、コールセンターのオペレーター管理や、お客様満足室でお客さまからのご要望を受けて業務改善や新しい企画の立案を行いました。
次に健康食品会社に転職し、お客様満足室でご要望の分析と業務改善を行った後、コールセンターのサポート業務を行いました。これは、コール数の分析や、オペレーターがお客さまからの問い合わせに対して適切に対応できるよう、必要な情報を整理し配信するというものです。
今回の転職はどのような経緯だったのでしょうか。
私は熊本にこだわりがあるので、「熊本に住み続けること」を基本に、地場で頑張っている通信販売の会社で、より自分の力を発揮できる環境を求めて転職をしてきました。
山内本店は創業261年という熊本の老舗企業であり、家庭の食卓でも馴染みがあったので、とても魅力を感じました。
それに、山内本店には「まぼろしの味噌」という人気商品があります。通販を通じてその魅力を広く世の中に伝えていけば、もっとブランドを強化でき、会社の成長に貢献できると思いました。
転職活動はどのように進めましたか。
インターネットの転職サイトを中心に見ていき、最終的には大手ではなく地場のリージョナルキャリア熊本からいただいたお話に決定しました。私は働く会社の企業文化がとても大事だと思っているのですが、インターネット上だけでは、なかなかそういう情報は得られません。
ところが、リージョナルキャリア熊本は地域に根付いており、熊本の会社についてとても詳しい。直接コンサルタントの方から企業文化やトップの人柄などのお話を聞くことができ、大変参考になりました。
地域密着型の人材紹介会社で企業の背景情報を集める
実際に転職されてみて、よかった点、そうではない点はありますか。
まだ入社して1年も経っておらず、本当にこれからという段階です。以前勤務していた会社に比べると、通販に関してはこれから新たに構築したり、見直してさらに磨きをかけたりしないといけない部分がいろいろあるので、強いパワーが必要です。それは大変ではありますが、やりがいを感じているところでもあります。
生活面の変化はありましたか。
帰宅時間が早くなって、家族が喜んでくれています。
熊本での生活にこだわっているのはなぜでしょうか。
子供の頃から慣れ親しんだ土地で、人のつながりがあり、ちょっと街を出るとすぐに豊かな自然がある環境も気に入っています。
転職するからといって、家族をそれまでとは違う環境に引っ張っていくのはどうか、という思いもありました。家も構えましたし、これからもずっと熊本で生活していくつもりです。
ご経験を踏まえ、転職を考えている方にアドバイスをお願いします。
転職は自分だけでなく家族にも影響が及びます。よりよい転職のためには、入社を検討している企業の情報をしっかり収集することが大切です。
転職サイトの情報は基本的に企業発の情報ですから、適切な判断をするにはそれだけにとどまらず、企業風土や評判といった背景的な情報や周辺情報を慎重に集めることが必要です。地域に根を下ろした人材紹介会社はその上でとても役に立ちました。