転職成功者インタビュー

株式会社桜十字熊本
藤井祐介さん(仮名・医療支援室) 36歳

2年後のUターンを見据えた転職活動。伴走してくれたコンサルタントとともに実現。

静岡で暮らしながら「2年後に地元熊本へのUターンを実現する」と目標を定めて転職活動をスタートさせた藤井さん。熊本の求人情報の収集方法や具体的な行動スケジュールなど分からないことも多く、大手転職支援会社に相談したが「半年以内の転職でないと支援は難しい」と回答されてしまう。

そう聞いて退職日を先に決めてしまったことに焦りを感じた藤井さんだが、地域密着で熊本に強いという転職支援会社「リージョナルキャリア熊本」のコンサルタントと出会ったことで状況が好転した。

同社のサポートを得て、余裕をもったスケジュールで入社や転居ができ、現在はこれまでの経験を活かしながら「地元熊本への貢献につながる仕事ができている」という藤井さんの転職体験談を紹介する。

※本記事の内容は、2025年12月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで36日間

転職前

業種
ドラッグストア
職種
予算管理室室長
業務内容
会社全体の予算管理

転職後

業種
医療
職種
医療支援室
業務内容
計数値管理(売上、経費、診療報酬、病床稼働率、給与、医薬品在庫など)やM&Aした病院の事業再生

中長期の転職活動で納得度の高い意思決定ができた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

桜十字病院の医療支援室に所属し、病院全体の計数値管理(売上、経費、診療報酬、病床稼働率、給与、医薬品在庫など)と、新たにM&Aした病院のPMI(M&A後の統合効果を最大化するための統合プロセス)に取り組んでいます。

PMI業務ではこれからの病院の方向性(診療科の役割)の再設定や必要なドクターの配置、看護体制の再構築、他法人との人事交流やエリア内での立ち位置の整理などを検討していく予定です。

まずは集患が最重要課題で、私が先行して現場に入り、数字分析や会議体の整備などを進めています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学卒業後、新卒で大手ドラッグストアに入社しました。店長・SVの立場で予算管理から人材育成・店舗運営など店舗責任者として幅広い業務を担当してきました。

また支社長時代には、ドラッグストアにおける管理栄養士のビジネスモデルを確立させるなど新業態・新規事業の立上げなどにも携わり、最終的には社長直轄部署の予算管理室室長として会社全体の予算管理業務を行いました。

数多く新規の取り組みを経験したことで、失敗を恐れずに自ら仮説を立てて挑戦する姿勢が身についたと感じています。

転職のきっかけは?

「いつかは実家のある熊本に戻りたい」という想いは以前からあり、「違う業界で、自分のスキルを試してみたい」という気持ちも湧いてきたため転職を考え始めました。

考えがより現実的になったのは、現職に入社する2年前。帰省するたびに両親から「熊本に帰ってきてほしい」と言われることが増え、夫婦で真剣に考えるようになりました。

当時は静岡に住んでいましたが、近くに知り合いもいなく、一生静岡に住むイメージはありませんでした。

熊本の生活環境の良さ、子育てしやすさなどが後押しとなり、子どもの小学校入学に合わせた2024年4月にUターン転職することをまず決めました。

転職活動はどのように進めましたか?

転職時期を先に決めたので、まずは当時在籍していた会社の社長に相談し、後任となる人材の育成を条件に快諾してもらって転職活動をスタートさせました。

熊本は転職情報が少なく、距離もあるので自力での調査に限界を感じて、転職支援会社を活用することにしました。

しかし、提案される求人は熊本県外で希望しない職種ばかり。「2年先のサポートはできない」と断られることもしばしばでした。

退職日を決めていることもあり、正直焦りはありました。しかし、リージョナルキャリア熊本と出会ったことで状況が好転しました。

同社のコンサルタントは熊本の情報に強く、他の転職支援会社よりも希望に沿った提案をしてくれました。

22年6月の初回面談時に、「選考を進めるのはまだ早いため、定期的な情報交換をしましょう」と提案されました。その後、3回目の面談で提示された案件に正式応募。23年8月に内定をもらい、24年4月に無事入社できました。

今の会社に決めたポイントは?

「成長中の組織で、自分の経験を活かせる」と感じたことです。地方に根ざしながらも事業規模を拡大し、医療に限らず多角的な取り組みを進めている点が魅力でした。

また、業界未経験でもチャレンジを歓迎してくれる社風と、数字を扱う自分のスキルをそのまま活かせるポジションがあったことも大きかったです。

面接時の会話からも「この組織なら自分も貢献できる」という手応えを感じ、決断しました。

熊本で新しい業界にチャレンジしながらプライベートも充実の日々。

転職していかがですか?

転職して良かったと素直に思っています。医療業界は初めてでしたが、医療全体の研修やOJTにより、スムーズに業務に入れた気がします。

また、想像以上に自分のスキルが通用する場面が多く、やりがいを感じています。

職場は年齢も経歴も多様で、毎日が学びの連続。飽きることなく新しい挑戦ができているのが大きな魅力です。

小売とは異なる価値観や文化の中で、現場と対話しながら試行錯誤を重ねることで、自分の成長も実感できています。変化を受け入れて進める柔軟性が身につきました。

転職して良かったと思うことは?

一番良かったのは、家庭と仕事のバランスが取れるようになったことです。

前職では休日も電話対応やPCを開いての業務が当たり前でしたが、今はしっかりオフの時間が取れ、子どもと過ごす時間が増えました。

また、地域のためになる仕事に関われている実感もあり、「地に足のついた働き方」ができていると感じます。自分のキャリアを社会に還元しているという充実感も得られました。

困っていることや課題はありますか?

医療職との連携では、専門用語や文化の違いが壁になる場面もあります。

ただ、数値を共通言語にして会話を設計したり、会議体を整えたりすることで、少しずつ信頼関係を築いて動かせるようになってきました。

生活面の変化はありましたか?

熊本に戻ったことで生活環境は大きく変わりました。愛知県出身の妻がついてきてくれたことには、本当に感謝しています。実家の近くに家を建て、家族と過ごす時間が増えました。

また、子どもの教育環境もすごくよくて、自然の中でのびのびと育てられる点に満足しています。

通勤時間が想定より長くなったという誤算はありましたが、全体的にはストレスが減って週末もゆったりと過ごせるようになり、心身ともに安定した生活を送れています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分一人で悩まず、たくさんの人に相談してみることをおすすめします。

自分の強みや向き不向きは、意外と自分自身では気づきにくいものです。転職支援会社や家族・知人との対話を通じて、自分の軸や価値観が整理されていきました。

最初は視野を広げて、選択肢を持ちながら徐々に絞っていく。そのプロセスを丁寧に進めることで、後悔のない転職ができると思います。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
桝永 健夫

医療という専門性の高い領域に飛び込む不安もあったかと思いますが、「数字を共通言語にする」というご自身の強みを武器に医療職としっかり向き合い、信頼関係を築きながらプロジェクトを進められている姿勢は、非常に頼もしく、かつ学びの多いものでした。

また、ご家族との生活や子育て環境、地元とのつながりといったライフステージも大切にされており、キャリアだけでなく人生全体の最適化を目指した転職だったことが伝わってきました。

地方転職・未経験業界への挑戦・ライフイベントの両立というテーマを丁寧に整理し、長期的な視野で計画的に転職活動を進めてこられた点は、多くの方にとっての参考になるはずです。

相談することの重要性や、自分一人では見えにくい「強み」を他者との対話で再発見していく過程も、転職を成功させるうえで欠かせない視点だと改めて感じました。これから新しいフェーズでますますのご活躍を期待しています。

関連情報

求人情報

転職成功者インタビュー一覧

ページトップへ戻る