転職成功者インタビュー

株式会社RKKCS
吉岡智哉さん(仮名・経理財務) 36歳

納得感のある転職活動ができたから、入社後も頑張れる。

吉岡智哉さんは熊本出身。大学卒業後は地元企業に就職したものの、会社は経営統合を繰り返して日本全国を事業エリアとする会社となってしまう。会社規模の拡大とともに業務も分業化・固定化され、経理の中でも限られた領域にしか関与できなくなった。

さらに、経理部門が東京に集約される可能性があることから転職を考え始めたという。

転職活動はトントン拍子に進み、活動開始から3か月で熊本本社のSIerへの入社が決まる。入社して4年目の現在はグループリーダーとしてチームマネジメントも任されているという。

入社意思決定も入社後の活躍も「納得感」が大事と話す吉岡さん。入社後も、転職の目的や軸はブレることなく、「希望する会社に入社できたのだから、与えられた場所で一所懸命に仕事をするだけ」と言い切る。

企業選びだけではなく、失敗しないための心構えが伝わってくる吉岡さんの転職体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2023年10月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで71日間

転職前

業種
食料品メーカー
職種
経理・財務
業務内容
経理・財務

転職後

業種
IT・ソフトウェア
職種
経理・財務
業務内容
経理・財務

福岡と同じ条件で働ける会社は熊本にもたくさんあった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

株式会社RKKCSは、全国の自治体向け総合行政システムの開発と金融機関向けソフトウェア開発の2本柱で事業を行っている熊本地場のSIerです。

私の担当業務は経理・財務で、主に決算進捗管理や会計基準変更への対応、金融機関との折衝などを担う傍ら、中長期の全社的課題に対応する部門横断プロジェクトにも携わっています。

入社3年目からはグループリーダーとして経理・財務グループのマネジメントも行っています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学卒業後、大手上場関連の食料品メーカーに入社しました。約12年間、経理部門にて原価計算・連結決算・開示書類の作成・会計監査対応など制度会計や売上総利益分析・分析資料の作成報告などの管理会計業務などを担当し、直近では西日本エリアの決算取りまとめや退職給付会計を担当。チームリーダーとしてメンバーの業務管理、サポートなども任されていました。

転職のきっかけは?

新卒で入社した会社が経営統合を繰り返し、全国を事業エリアとする会社になったことです。会社規模が大きくなるにつれて業務も分業化と固定化が進み、新しいことに挑戦する機会が少なくなってきました。それと同時に職場がドライな雰囲気になっていくのが自分には合いませんでした。

古い価値観かもしれませんが、商品が好き、ブランドが好き、そこで働いている人も好き、そんな会社の一員として働いてることに誇りを感じていたのですが、会社が大きく変わってしまいました。

また、福岡勤務でしたが、経理部門は東京へ集約される流れがあり、このまま経理の仕事を続けるなら東京へ異動となる可能性も出てきました。

経理の仕事は好きですが、勤務地も私にとっては重要で、妻と子ども2人を連れて東京へ移住するのは、どうしてもイメージができませんでした。

地元熊本はとても住みやすい街で、友人・知人や親戚も多くいます。また私自身が自然豊かな場所で生まれ育ったため、同じような環境でのびのび子育てしたいという気持ちもあり、熊本で転職先を探し始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

2019年の秋頃、大手の転職支援会社に登録しました。大手転職支援会社との面談で、希望職種は経理、希望勤務地は熊本と伝えましたが、熊本の求人は少ないだろうと思い、「福岡でもいい」と伝えたところ、東京や福岡の案件ばかり紹介がありました。

そこで、新たに探し当てたのが「リージョナルキャリア熊本」でした。Webサイトを見ると、熊本に強く、U・Iターン転職支援に力を入れていることがわかり、自分の悩みをしっかり受け止めてくれそうだと思ってエントリーしました。

期待した通り、熊本の求人をたくさん保有していて、紹介いただいた中からRKKCSに絞って応募したところトントン拍子で内定となりました。

今の会社に決めたポイントは?

「この人たちと一緒に働きたい」と思ったことです。選考中は本当に誠実に対応してくれました。些細なことから、「こんなこと聞いていいのかな?」ということまで、たくさんの質問をしたのですが、そのすべてに丁寧に回答してもらいました。

また、経理部門の課題や将来のビジョンなど、応募者の私に包み隠さず共有してくれたことで信用できると感じました。

もう一つは、自治体向けの業務システムの導入実績が多く、大手SIerと互角のシェアと技術力を保有していること。前職は成熟産業で将来的な展望を描きにくかったのですが、IT業界はこれからも成長し続ける産業で、いろんなことにチャレンジできると考えました。

実は転職スケジュールは余裕を持ってスタートしたんです。子どもが小学校に入学するまでの1年半くらいで決めればよいと考えていました。それが、活動を始めてわずか3か月で転職先が決定。応募した1社目でしたから、正直本心は他の会社も見てみたいという想いはありました。

ただ、1社目がRKKCSだったのはきっとご縁。1社目で「当たりを引いたんだ」と思い入社を決断しました。

転職の目的や軸がないのであれば、転職しない方が良い。

転職していかがですか?

入社前は、同じ経理の仕事でも非上場で会社規模が違うため、物足りなさを感じるのではないかと懸念していました。実際、前職と比較すると経理業務そのものはシンプルになりました。

一方で、自分で考え企画して変えていけるなど、前職では相当のチャンスがない限り関われなかったことにチャレンジできる環境ですので、やりがいは十分あります。

人を巻き込む力や、自分で目標を決めて物事を進めていく推進力などのポータブルスキルを磨けていると思います。

また、仕事の進め方や社内ルール、各種業務システムなど、前職と比べるとまだまだ未整備な部分が多いのが実情です。前職での経験を活かし、それらの業務水準を引き上げるのが自分の役割だと思い、日々頑張っています。

転職して良かったと思うことは?

前職は規模の大きい上場企業でしたから、事前準備も含め、決算をスケジュール通りに締めるだけで大変な苦労がありました。決算の進捗管理を担当していた頃はかなりのプレッシャーやストレスを感じていましたね。

また決算が締まった後は、経営会議・取締役会に提出する資料の作成、会計監査対応、決算短信・有価証券報告書の作成、株主総会対応など仕事量が多く、会社の歯車としてマシーンのような働き方をしていました。

現職では、残業時間の月平均は15時間程度。管理部門は自分のやるべき仕事が終わったら周りに気兼ねなく帰っているので、精神的なプレッシャーやストレスはかなり減りましたね。気持ち的に余裕があると思います。

大きく変わったし、一番いいなと感じているのは、考えながら業務ができるようになったこと。良くも悪くも経理業務の仕組みは未整備で、改善余地はたくさんあります。前職は完成された仕組みの中にハマっていくだけでしたが、今は改善点を提案し、自ら取り組んでいけるところが面白いですね。

それと社員をすごく大切にする会社だというところ、何より福利厚生の充実に驚きました。人間ドックや健康診断が年2回、30歳からは5年毎に5日間のリフレッシュ休暇が取得できるというのもありがたいです。

困っていることや課題はありますか?

基本的な経理業務に関しては前職の知識をそのまま活かせているのですが、まだまだ勉強することがたくさんあります。例えば、まったく馴染みのないソフトウェアの会計処理など一から勉強しました。

各部署からの問い合わせを受ける中で、業界や会社についての知識が足りないと感じる場面は多くあるので、周囲のメンバーや上司に相談したり、自ら情報を取りに行ってキャッチアップすることを常に意識しています。

また、部門横断プロジェクトにも参加していますが、合意形成を図るのには大変苦労しています。それぞれの立場で正論は異なりますし、これまでのやり方を変えることへの抵抗もあります。関係者みんなが納得できるような着地点を見つけるのは本当に大変ですね。

生活面の変化はありましたか?

福岡から熊本への転職ですので、大きな変化はありません。ただ、住宅コストはかなり安くなりました。勤務先は熊本駅のすぐ横。自宅の最寄り駅から電車で1駅、通勤時間もドアツードアで20分とかなり便利です。

一番大きいのは残業時間が減り、平日に子どもと過ごす時間が結構増えたことです。毎日、子どもと会話する時間があり、通信教育の採点をしてあげたり、一緒にゲームしたり。前職ではありえませんでした。

妻は転職前に年収ダウンを心配していましたが、前職以上の水準となったので満足しているようです。転職前に描いていた理想のワークライフバランスを手に入れられたと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職活動には運とタイミングもあると思います。リージョナルキャリア熊本のコンサルタントに相談して、自分の軸をしっかり理解してもらえたので、新たな企業と出会いがありました。正直、転職活動を始めた時には現職に入社するなんて想像していませんでしたしね(笑)。

ただ、出会えれば何でもよいわけではなく、転職する目的や企業選びの軸をしっかり持つことが重要だと思います。実際、入社後に想定外のギャップに戸惑うことや、自分の選択は正しかったのかと不安になることもありました。

ですが、自分で決めた軸に基づき転職を決断できたので、自分の置かれた立場で一生懸命頑張ろうと思えるんです。ここは大きいかなと思います。

転職活動の過程で何か妥協していたら、他の会社に行けばよかったと悩み始めると思うんですね。ですから、転職することで何を実現したいかという明確な目的や軸がない人は、転職はお勧めしません。

そのあたりも、信頼できるコンサルタントを見つけて相談してみると良いかもしれません。結果として、納得感の高い転職活動ができるのではと思います。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
桝永 健夫

初回面談では、熊本へのUターン転職のご意志は固いものの、2年くらいかけてじっくり仕事を探したいというご要望でした。しかし面談後、吉岡さんの志向にマッチしそうな会社を2~3社ご紹介したところ、RKKCS社にご興味をお持ちになり、面談から2カ月で内定承諾、5か月後にはご入社というスピード決定となりました。

今回のインタビューで印象的だったのが、吉岡さんの納得感と覚悟。「入社を決めたのはご縁だと感じたから。自分の意志で決めたのだから、何があっても前向きにとらえて全力でやるだけ!」というとてもシンプルな言葉で力強く語られていました。

社内での評価も高く、予想を上回るスピードで出世されているのも、「迷わない!逃げない!」といった強い覚悟をもって仕事に向き合っているからこそ、その覚悟や仕事への姿勢が周囲に伝わっているのだろうと感じました。

関連情報

求人情報

転職成功者インタビュー一覧

ページトップへ戻る