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住宅・福祉・リゾートで理想以上の暮らしを提供する、QOL創造企業。

株式会社アーバンライク
代表取締役社長 吉野 悟

更新日:2026年10月07日

福岡県大牟田市生まれ。高校卒業後、住宅会社の営業職を経て、2008年、26歳でアーバンホーム株式会社を設立。20〜30代の若いファミリー層を中心に支持を集め、熊本県北エリアで販売棟数ナンバーワンの住宅会社へと成長させた。2019年に株式会社アーバンライクへ社名を変更。『理想以上の暮らしを舞台に人々の素敵なドラマをつくる』という企業理念に立ち返り、住宅事業に加え不動産、福祉関連施設、リゾート開発などへと事業を多角化させる。2021年7月、39歳で東京証券取引所「TOKYO PRO Market」へ上場を果たす。熊本県内企業として初、同市場では史上最年少(当時)での上場となった。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

この記事でわかること

  • 住宅から福祉・リゾートへ広げるアーバンライクの事業展開
  • 成約のうち52%が紹介。引き渡し後まで続く顧客との関係
  • 3事業を伸ばし、2028年100億円から九州一円へ広げる構想
  • 正解のない仕事で、自分の頭で考えまず動ける人を求める
  • 品質標準化とAI活用で「らしさ」と生産性を両立する組織

建築ソリューションを軸としたQOL創造企業。

2008年に『住宅会社の常識を変える』という想いからアーバンホーム株式会社を創業しました。「高品質な日本の材料で外国のような家を造る」というコンセプトのもと、20〜30代の若いファミリー層を中心に高い支持をいただき、瞬く間に福岡県南部、熊本県北エリアで販売棟数ナンバーワンの住宅会社となりました。

2018年には「琉球アーバンホーム」という屋号で沖縄にも進出。2019年には社名をアーバンホーム株式会社から株式会社アーバンライクに変更しました。

これは、私たちの企業理念である『理想以上の暮らしを舞台に人々の素敵なドラマをつくる』ことに立ち返ったものです。住宅会社の枠を超え、建築ソリューションを軸としたQOL創造企業として、暮らしに関わる分野でリアルな価値を提供し、地域社会に無くてはならない会社になりたいという想いを込めています。

2021年7月には東京証券取引所のTOKYO PRO Marketへ上場しました。現在は住宅事業の「ライフクリエイト事業」、障がい者向けグループホームなどを手がける「ソーシャルインフラ事業」、ラグジュアリーリゾートヴィラを展開する「リゾート&アセット事業」の3事業を展開。2026年10月期の売上高は約70億円を見込んでいます。

顧客との関係構築にこだわり、成約における紹介比率は50%超え。

「ライフクリエイト事業」は、県内外に6店舗を展開し、通算契約棟数1,200棟に上ります。熊本県北エリアで販売棟数ナンバーワンの実績で、成約に占める紹介の割合は52%と非常に高い水準です。

私は会社員時代、お客さまとの打ち合わせの際に、自分で図面を作成し、積極的に提案するようにすると、お客さまからの信頼も得て、実績を伸ばすことができました。

また、お引き渡し後のお客さま訪問は控えるのが当時の業界常識でしたが、お客さまに満足いただけているのか、自分の目で確認したかったので必ず足を運んでいました。そうするとさらに喜んでいただき、たくさんのお客さまをご紹介いただけるようになりました。

このような実体験から、いまでも家づくりのパートナーとしてお客さまとの関係構築に徹底的にこだわっていますし、私たちのスタンスに共感いただけているから、ご紹介が絶えないのだと考えています。

社会課題の変化に対応しながらハイスピードで事業を進める。

「ソーシャルインフラ事業」では施設の建設に加え、運営ノウハウというソフト面を組み合わせた事業スキームが強みです。

ハウスメーカーは山ほどありますが、障がい者福祉に特化した建築会社はほとんどありません。エレベーターやスプリンクラーの設置、バリアフリー設計やリフトの導入など、一般住宅とはまったく違う知見をコツコツ蓄積してきました。

一方、民泊事業を通じて数年にわたりノウハウを蓄積し、コロナ禍のプライベート需要を捉えて本格展開したのが「リゾート&アセット事業」です。現在は九州や沖縄を中心に、プール付きなどの高級リゾートヴィラ(価格帯5,000万円~5億円)を開発・販売しています。

建物の販売に留まらず、購入後の管理、清掃、収益化サポートなど「プラットフォーム化」していることが強みです。海外から見ると、日本に不動産を持つことも、日本に旅行に来ること自体も割安に見えているようで、この需要はまだまだ伸びていくと思います。

現時点で熊本県内だけでも16棟の案件が動いていて、福岡・沖縄を合わせるとさらに数が増えます。今はまだ九州・沖縄が中心ですが、ゆくゆくは他のリゾート地への展開も考えています。

私たちは誰にでもできることではないからこそ、やる価値があると考えています。社会課題の変化に対応しながらハイスピードで事業を進めていきます。

プロダクトアウト型とマーケットイン型の両利きの経営を実践。

すべての事業でプロダクトアウト型とマーケットイン型の両方の視点を持つことを大切にしています。自分たちがつくりたいものを企画から立ち上げて世の中に提案することと、お客さまから「こういうものが欲しい」とオーダーをいただいて形にすること、その両軸でプロダクトを展開しています。

住宅で言えば、建売と注文住宅のようなイメージです。例えば、リゾート&アセット事業の場合、海岸沿いの崖地でも、建て方を工夫すれば驚くほどよい物件ができます。しかし、お客さまは完成形をイメージしづらい。そういう土地は先に自分たちで押さえて、まず自分たちの作りたいものを形にし、お客さまに見ていただきます。

難しい土地であればあるほど、企画と設計次第で素晴らしいものができるのです。そうすると「別の場所でもこういうのを作ってほしい」というオーダーにつながる。実物を見せられることが何より強い説得力になりますし、この事業の面白さでもあります。

2028年に売上高100億円、新たなことにも挑戦し続ける。

定量的な目標としては、2028年に売上高100億円を突破したいと考えています。当初は2030年としていた目標ですが、前倒しで実現できそうな手応えがあります。「ライフクリエイト事業」「ソーシャルインフラ事業」「リゾート&アセット事業」の3事業の成長は十分に見込めるため、目標には到達できると予測しています。

さらにその先には、九州一円への拠点展開や、売上1,000億円という長期のビジョンも見据えています。世の中の物価上昇や円安など、建築業界にとって決して簡単な時代ではありませんが、欲しいと思っていただけるものをきちんとつくっていれば、ちゃんと実績はついてくると考えています。

もちろん新しい事業も仕込み中です。これは私の性格でもあるのですが、新しい経験をするのがとにかく好きなんです。いろんな場所に行って、いろんなところに泊まって、いろんなご飯を食べて、そのたびに「これは自分たちのビジネスとどうつながるかな」とつい考えてしまう癖があります。

ふと思いついたアイデアから、電話一本で新しい企画が動き出すこともあります。一方で、スモールスタートで進めるタイプでもあります。ソーシャルインフラ事業は、6年前に始めた事業で、やっと売上構成の25%ぐらいまで育ってきました。

社員一人ひとりが「らしさ」を発揮し成長していける組織をつくる。

上場前と比較して売上は倍増し、社員一人ひとりの生産性は確実に上がっています。大きいのは、社内に「生産管理部」という部署を新たに立ち上げたことです。ここでコストや仕入れを一元管理し、品質のチェックを徹底することで、手戻り工事やクレームが激減しました。

会社として正しいと思う品質・工法をきちんと統一していく。誰がやっても同じ品質でつくれる体制を整えたことが、結果として効率化にもつながっています。加えて、社内の基幹システムも刷新し、Web広告のキーワード選定や資料作成、パースなどのイメージ制作にもAIを積極的に活用しています。

採用にあたって、学歴はまったく気にしていません。私自身、大学を出ていませんし、今活躍している若手社員の中には専門学校卒業の社員もいます。大事なのは自分の頭で考えて動けるかどうか。

特に住宅営業やリゾートヴィラの企画のように、正解が一つではない仕事が多いので、「全部教えてもらおう」という姿勢ではなく、自分なりの考えを持って、まず挑戦してみる。そういう姿勢のある人ほど、活躍の幅を広げていける環境だと思っています。理屈より、まずやってみようという熱量を持っているかどうかを見ています。

利益率の向上にあわせてベースアップも実施しており、頑張った分がきちんと還元される仕組みを整えています。そして、一人ひとりの業務負荷をどう分け合うかは今の私にとって大きなテーマでもあります。

会社の規模が大きくなっても、紹介や口コミで多くのお客さまに選んでいただける関係性を大切にしていきたいですし、社員一人ひとりが「らしさ」を発揮しながら成長していける組織でありたいと思っています。

編集後記

コンサルタント
栗木 伸悟

5年で売上高が倍増していることにまず驚きました。品質管理の徹底とDX活用で一人ひとりの生産性を高め、紹介中心の営業で広告費をほとんどかけない。派手さより仕組みで勝負する経営の強さを感じました。

新しいもの好きという素顔と、スモールスタートを貫く堅実さが同居しているところ。加えて顧客との関係構築から逃げない吉野社長のスタンスがアーバンライク社の強みであり、企業の伸びしろを感じるインタビューでした。

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